人を尊重し、チームを動かす小さな指針|要約
- リーダーシップの基本は3つ
- 人格を尊重する
→ 部下を「部下」ではなく「ひとりの人間」として接する - 組織の目的を共有する
→ 全体の目的を落とし込み、部下が自分の役割を理解する - お互いの関係の線引きを明確にする
→ 権限・責任・仕事とプライベートの区別を徹底する
- 人格を尊重する
- 現場での小さな工夫
- 名前をすぐ覚えて呼ぶ
→ 信頼感が生まれ、チームが自然に動きやすくなる - 会話でプライベートに深入りしない
→ 境界を守ることでトラブルを防ぐ - 職場の異性には近づかない
→ 恋愛や秘密主義による組織の摩擦を避ける
- 名前をすぐ覚えて呼ぶ
- 成果
- 信頼関係と秩序をベースに、チームを健全に運営可能
- ハラスメントや組織暴力の芽を未然に防ぐ
- 小さな指針の積み重ねが、強く柔軟なチームをつくる
本文導入部
チームを率いる立場になったとき、こんな悩みを感じたことはありませんか?
「どうやって部下や仲間を信頼させ、指示を受け入れさせるのか」「叱るべきときと見守るべきときの判断が難しい」
私は陸上自衛隊や武道系部活、職場で多くのチーム経験を積んできました。
そこでは、理論だけでは通用せず、現場で即効性のある小さな工夫が求められました。
この記事では、私の経験から導き出した、信頼を築きつつ組織を動かすリーダーシップの小さな指針を紹介します。
さらに、人格を尊重しつつ、組織目的を共有し、関係の線引きを明確にすることで、ハラスメントや組織暴力の芽を防ぐ方法も解説します。
人格を尊重する
あなたに部下がいると想定しますが、部下を部下として見ず、まずひとりの人間として接することが重要です。
当たり前のことですが、できていない人が非常に多い。
階級や役職は、組織運営の為に必要なものであり、単なる役割です。
一歩組織の外を出れば、階級や役職は関係なくなります。
階級や役職はあくまで役割であり、人格とは切り離して考えましょう。
組織の中にあって、新人は弱い立場です。組織内のルールも仕事もわかりません。人間関係もこれから構築するでしょう。組織内での力関係は明らかにあなたの方が上です。
その状況で、その力関係に胡坐をかき、立場の弱いものを尊重せず卑下する姿勢をもしとっているならば、あなたは卑怯者です。
組織はあなたの為ではなくて、組織の繁栄のために新人にお金を払ってきてもらっているのです。
組織が望むのは、新人の戦力化です。
そのために、あなたがすべきことの第一歩は、その新人の人格を尊重することです。
新人は、あなたを窓口に組織を見ます。あなたとの関係が構築されなければ、組織への愛着は生まれません。ある程度は、あなたとの信頼関係がなくともあなたの指示を聞くでしょう。しかしながら、その関係は信頼無くては継続しません。
実は、人が職場を辞める理由の8割以上が人間関係の失敗です。
辞めるならまだいいですが、人をモノのように、武器の付属品のように扱うと、無理が生じて自ら命を絶つ選択肢を選ぶこともあります。あなたはその責任を負えますか?
肩書は役割を果たすためのモノ。根っこで大切なのは、人と人との信頼関係です。
組織の目的を共有する
人格を尊重するのと、新人に好き勝手させることはもちろん違います。組織の中にあって、その役割を果たすことを撤退させる必要があります。
そのために、部下に対して必要なことは、その組織の目的の共有です。全体の目的を落とし込んで、自分の所属する部隊が何をすべきで、何をしてはいけないのかを共有します。
目的を共有することで、支持や行動の意味が伝わりやすくなるし、部下の納得感も増します。
当たり前のことのように感じますが、上司になるものはこの行動を怠りがちです。
「言わなくてもわかるだろう」は、通用しません。
見える視点が、立場によって違うので、部下からは上司の視点は見えず、状況が全く分かりません。また、上司にとっても部下の指示に対する困惑は、話さなければ、聞かなければわかりません。
このミスコミュニケ―ジョンを繰り返すと、部下の心は離れていきます。
力関係で考えても、部下は上司に相談はしにくいです。そこをはねのけて相談する部下はとても優秀ですが、優秀な人材は限られます。ここは上司が状況を把握するためにも、相談の機会を設ける必要があるでしょう。
その徹底に徹底を重ねると、部下の動きは変わります。
お互いの関係の線引きを明確にする
人格を尊重し、組織の目的を共有しました。部下が率先して物事に臨むようになりました。
ここで大切になるのは、しっかりとした業務の線引きです。
まず、プライベートと仕事の線引きです。仕事の関係をプライベートの関係に持ち込む人は、話になりませんが、世の中では横行しています。
それは論外ですが、仕事の中であっても、まずやって良い事と悪いことを明確にしておくことが重要です。組織内のコンプライアンスを上司が率先して守ることが大切です。
部下に自分の権限以上のことをさせない、責任の範囲を徹底することも重要です。
これらの事を明確にしない結果、個人情報の流出や、私文書の偽造、その他法律違反行為や、権限以上の責任の取れない発言や行動を起こしてしまいます。
組織に中にあって、自分の役割と権限を明確に、部下にも徹底させる。
このことを行える人は意外に多くないようです。ですが、このことを徹底できる人は、どの組織にあっても、しっかりと役割を果たす人だと思います。
ハラスメント・組織暴力の芽を摘む
組織内の暴力や性加害は、自己が確立できず組織に過度に依存した人間から生まれることが少なくありません。
組織から与えられた権限を自分の力と勘違いし、自制が効かない人間は多いです。本当に嘆かわしいことです。だからこそ、リーダーは、部下の人格を尊重し、組織の目的を共有し、業務の範囲を明確にし、お互いの関係をしっかりと線引きする必要があるのです。
信頼と秩序をベースにしたリーダーシップは、単なるチーム運営のコツではなく、安全で健全な組織をつくる根本的な予防策となります。
現場で使える小技
これまでお話しした原則を踏まえ、現場で具体的に使える小さな工夫を紹介します。
名前くらいすぐ覚える
部下が多くなると、名前すら覚えない人もいます。名前くらいすぐ憶えて、呼んであげましょう。
自衛隊の新隊員教育隊の訓練陸曹を経験したときは、80名近くの新隊員を教育しましたが、やはり、全員の名前を憶えている班長といない班長では、班員の表情にも差があります。
特に自分とあまり関係のない部署の後輩の名前をさらっと呼んであげると効果は絶大です。
会話でプライベートに深入りしない
この線引きをしないと、厄介なことになります。むしろ自分の自衛です。
自分は一人、部下は多数です。様々な境遇からみなさん自衛隊に入隊します。仕事のアドバイスを超えて、プライベートの話になることはありますが、深追いは厳禁です。
組織内のことはあなたの方が、知識は豊富ですが、それ以外のことは、相手の方が知っている場合があるし、その方の大切な部分まで無配慮に話してしまうと、相手を傷つけたり、自分が傷つく場合があります。
職場の異性には絶対に近づかない
職場恋愛は、組織に迷惑をかけることが多いです。職場は、仕事をする場です。もし魅力的な異性がいたとしても同じ職場になった時点で運命のひとではなかったと諦めましょう。
その線引きをしない人間が、周りに迷惑をかけずに、素敵な恋愛をする可能性は低いです。
なぜか秘密主義を貫き、ばれてないと思っているのは自分たちだけ、組織内の円滑な人間関係に亀裂を与えます。
賢明な人間ならば避けるのが正解です。恋愛はよそでやりましょう。
まとめ
以上3点が端的かつ今すぐ実践できる簡単な方法です。ぜひ心掛けてみてください。
リーダーシップの本質は人格尊重・組織目的の共有・関係の線引きに集約されます。
私が自衛隊などで学んだ経験は、日常や職場でも応用可能です。
信頼と秩序を両立させる小さな指針を積み重ねることで、チームは自然に動き、ハラスメントや組織暴力のリスクも減らせます。
これらは、組織のみならず、社会で生きていくうえでも有効な指針となります。お役に立てば幸いです。


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