「継続は力なり」。
けれども、その“力”は誰にでも宿るわけではありません。
むしろ、間違った継続は人を壊すことすらあるのです。
無理して続けて、それが執着となり、引き返せないところまで
自分を追い込んでしまった人もいるでしょう。
継続して力になった人、後悔する人。
この差はいったいどこから生まれるのでしょうか。
1. 「継続」のすべてが力になるわけではない
たとえば、頑張りすぎて心身を壊す継続。
結果が出ないのに惰性で続ける継続。
他人に見せるためだけの継続。
それらは、見た目こそ努力に見えますが、
中身は「執着」や「逃避」であることが多いかもしれません。
続けることが目的化してしまうと、
本来の目的──「成長する」「より良く生きる」──から離れていってしまうのです。
では、どうすれば“良い継続”にできるのか。
私は“チームむとう”として、何を継続するかを考えています。
つまり、自分一人の個体を、脳や各筋肉、内臓や、心など様々な器官で分解し、
自分というチームの一構成員とし、その構成員の集まりが自分と考えます。
変わった考え方かもしれませんが、良い継続の一つの手本となればと思います。
以下、説明します。
2. “チーム自分”とは何か
私たちは一つの個体のようでいて、実はチームです。
筋肉、心、脳、内臓、ホルモン、感情。
それぞれが違う役割を持ちながら、ひとつの「自分」という組織を動かしている。
私はそれを“チームむとう”と呼んでいます。
あなたにとっては、“チーム自分”という表現が合うかもしれません。
たとえば、トレーニングをサボったとき。
怠け者の自分を責めるのではなく、「今は体が疲れている」と考える。
イライラしたときも、原因を他人に求める前に、「血糖値や睡眠が足りないのかもしれない」と見る。
それは自己弁護ではなく、“構造的な理解”です。
心技体を切り離すのではなく、連携させる。
これが、私にとっての「良い継続」の出発点になりました。
3. チームにおける“継続”とは
小学生の時、中学の部活は野球をやろうと思い筋トレを始めました。
けれども結局、柔道部に入り、次は高校で空手をやり、大学で少林寺拳法、後に陸上自衛隊でも鍛錬を重ねた。
強さを求めて続けてきた筋トレは、やがて「実用性のための土台をつくる行為」へと変わっていきました。
途中で太ったこともある。
腰痛で満足にトレーニングができない時期もありました。
それでも続いているのは、
「強くなるため」ではなく、「仲間(=体)を見捨てないため」です。
チームには波があります。
調子の良い時期もあれば、怪我をして何もできない時もある。
大事なのは、チームを解散しないこと。
たとえペースが落ちても、“関係を切らない”。
これが、私にとっての「継続」です。
これは、何も筋トレに限ったことではありません。
私は、日記を書くという習慣もあります。また読書をするという習慣もあります。
前者は、考えが行き詰まった時に助けになります。考えが歪むと、目標設定も歪み、結果、トレーニング計画も無理のあるものになり、怪我をすることがあります。
思考を整える習慣を持つことは、脳と心を整え、ひいては筋肉の発展にも寄与します。
読書もそうです。
自分で考えているだけでは、いい答えが見つかりません。しかし、本は過去の偉人の知識の集積です。
頭を超えて、素晴らしい知識が手に入ります。ひいては、自分の心と体の可能性を増やすことになります。
筋トレ、読書、日記など、私は継続しておりますが、
端的に言いますと、この循環によって、心技体を整え続けています。
4. 悪い継続と良い継続の違い
悪い継続は、「構成員を追い詰める継続」です。
心を無視して体を酷使する。
痛みを我慢して数字を追う。
これは、チーム内でパワハラをしているようなものです。
一方で良い継続は、「チームを整える継続」です。
疲れている部員を休ませ、補給し、整える。
心技体を対話させながら、もう一度“動ける形”に戻す。
そのプロセス自体が、力を育てていくのです。
5. チームを信じるということ
継続とは、孤独な戦いではありません。
自分というチームを信じ、マネジメントすること。
サボる時期があってもいい。
心が焦ってどうしようもない時があってもいい。
でも、解散さえしなければ、チーム自分の心技体は必ず成長する。
継続は力なり──。
それは、「チーム自分を信じ続けた活動は、いつか確かな力になる」という意味なのだと思います。
■まとめ
- 継続には「力になる継続」と「自分を壊す継続」がある。
- 良い継続とは、“チーム自分”を整えながら続けること。
- 継続とは、努力ではなく“関係の維持”である。
- サボっても、落ちても、チームを解散しなければそれは継続。
継続の本質とは、「己というチームと離れないこと」。
そして、チームを信じ続ける限り、力は必ず育っていく。
これが、私が辿り着いた“継続は力なり”の意味です。


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