「時間が解決」する人、しない人|今、この瞬間を生きる

心の戦略

焦る気持ちは悪いことではありません。
しかし、「時間が解決してくれる」と信じて待つだけでは、何も変わらないこともあります。
大切なのは、“待つ”ことではなく、“今この瞬間をどう生きるか”です。

焦りは、前に進みたいというエネルギーの裏返しです。
「早く結果を出したい」「苦しさから抜け出したい」——
そう思えるのは、まだ自分を諦めていない証拠です。

一方で、「時間が解決してくれる」という便利な言葉があります。
時が経てば解決する。
時間が経てば傷は治ったり、悲しみは薄れたりするかもしれません。

しかしながら、多くのことは、時間が経っても解決しません。

お金がない状態は、時間が経っても解決しません。
失恋したまま、時間が経っても、ずっと一人のままです。
仕事も何か手をつかなければ、終わりません。

「何もしないまま時間が解決してくれる」と誤解すると、
時間はむしろ“停滞”を深めてしまいます。

むしろその健全な焦りという感情を、活かして小さな行動を積み重ねましょう。
その小さな行動を積み重ねた先に、「時間が解決」したかのような結果が生まれます。

時間が解決してくれる人と、そうでない人の違いは、
その「過ごし方」にあります。

何もしない時間は、心の痛みを鈍らせてくれても、根本を変える力はありません。

一方で、自分を見つめ直し、小さな行動を重ねる人にとっての時間は、
確実に“熟成の時間”になります。

時間そのものではなく、「時間の使い方」が人を癒し、変えていくのです。

何かに叩きのめされたとしても、何かを始めれば、心が動き、癒しに変わります。
一方、その叩きのめされた現実にずっと囚われて何もしなければ、
記憶の最後はそのシーンで固定されます。

記憶を塗り替える手段もまた、何かしらの行動のみです。
行動と結果の組み合わせが、人を癒すのです。

その問題に対して、小さな行動を積み重ねることも、もちろん素晴らしい。
しかしながら、そこから逃げて違うことを積み重ねてもまた、面白い結果を生みます。

まわりまわって遠回りしてもまた、思わぬところで解決することがあります。
だから、逃げてもいい。それでも何かを行動してみる。

外に出るのが怖くなったなら、家にこもってもいい。
そこで自分に出来ることを積み重ねてみる。

私も社会に揉まれて、怖くなり、陸上自衛隊という変わった集団に逃げ込んだことがあります。
そこでの経験で、社会に再挑戦する勇気を得ました。

立ち向かってもいい。逃げてもいい。
けれども何か出来ることを積み重ねていく。

その積み重ねに時間が合わされば、解決が近づいてくるかもしれません。

「過去を後悔しない」「未来を恐れない」
それは理想のように聞こえるかもしれません。

けれども、結局のところ、人生は“今”しかありません。
焦りも迷いも、すべて“今を生きている証拠”です。

だからこそ、今日できる小さな一歩を積み重ねる。
それが、“時間が解決する人”になる唯一の道だと思います。

時間が解決するとは、時間がすべてを癒すという意味ではありません。
「今」をどう生きたかが、未来をどう迎えるかを決める。

焦りを否定せず、今日の自分を少しでも整える。
その積み重ねが、静かに人生を変えていきます。

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